美骨小顔協会やBELLEN(ベレン)で何が起きたのか。ローンの申込みで実際と違う内容を書くよう促されたのはなぜか。解約や返金を求めた人は、どのような対応を受けたのか。私たちは、こうした問題について具体的な説明を求めています。
2025年10月15日、下寺美和(川崎美和)氏の代理人である廣瀬太亮弁護士から、首都圏青年ユニオン連合会に4通の削除請求が届きました。廣瀬氏の所属は、東京都千代田区神田神保町1丁目7-11・日本文芸社ビル5階のひろせ法律事務所です。翌10月16日、同連合会は、請求への回答と事実関係を確かめる照会状を送りました。
削除請求が届いたことによって、受講生が訴えている問題が解決したわけではありません。下寺氏側が何を否定し、何を認め、どのような根拠を示すのかは、私たち自身の契約や負担に関わります。代理人を通じた説明にも、被害を訴えた人への対応が必要だと考えています。
四つの問題について、どこが事実と違うのか
請求の対象となったのは、美骨小顔協会と倒産企業の関係、スクールでの勧誘と信販申込み、下寺氏と兼國治郎(兼国慈陵)氏をめぐる返金等の問題、小顔神HIRO(ヒロ)こと和田浩幸氏と兼國氏に関する問題です。私たちが回答を求める具体的な点は、それぞれ異なります。
高額なショッピングローンと、虚偽申告の指示
美骨小顔協会の受講契約では、信販会社へ申告する年収や貯金額を実際より多くするよう促されたという問題があります。高額なショッピングローンを組ませるために虚偽の申告を勧めたのではないか、こうした手順が勧誘の仕組みに組み込まれていたのではないか、というのが被害を訴える側の疑問です。
廣瀬弁護士は、信販会社への申込みの際に一部虚偽の記載を促した事実はあったとしながら、従業員が独断で行ったもので、下寺氏が指示した事実はないと説明しました。下寺氏が組織的に指示したことや、申込者全員に同じ対応が行われたことは否定しています。また、詐欺の教唆をしていると受け取られる指摘にも反論しています。
私たちは、虚偽記載を促す行為があったと説明された点を重く受け止めます。誰が指示したかという問題と、その案内を受けた人の契約にどう対応するかという問題は別です。従業員の独断だったという説明だけで、受講生に生じた負担への責任までなくなるのでしょうか。
73万円のコースとキャンペーンの実態
勧誘ではキャンペーンが強調される一方、実際には特典動画の付いた73万円のコースしかなく、値引きに見せて契約を急がせていたのではないかという疑問があります。景品表示法上も問題があるのではないかという懸念です。
これに対し廣瀬弁護士は、キャンペーン価格を契約書に書く義務はなく、明示がないだけで不法行為になるものではない、という見解を示しました。キャンペーンそのものが存在せず、73万円が通常価格であるかのような捉え方も否定しています。
私たちが知りたいのは、契約書への記載義務だけではありません。通常の条件とキャンペーン中の条件は具体的に何が違い、いつ、どのような価格で案内されていたのか。受講を決めた人が割引の実態を確かめられる説明を求めます。
妊娠中の受講生への解約対応
妊娠と不慮の事故が重なり、地方から大阪への通学が難しくなった受講生がいます。この人は、解約の相談をしても冷たく扱われ、書面で繰り返し知らせても応じてもらえず、信販会社へ相談した後に解約が進んだと訴えています。妊娠中の大切な時期に負った精神的な苦痛は、契約が解約されたというだけで消えるものではありません。
下寺氏側は、相談を冷たく扱ったことや通知を無視したことなどを事実と異なるとして否定しました。私たちは、相談や通知をいつ受け取り、その都度どのように対応したのかを具体的に示してほしいと考えています。受講生本人からの求めには進まなかった手続きが、なぜ信販会社への相談後に進んだのかという疑問も残ります。
BELLENの施術実績、SNS、兼國治郎氏との関係
Instagramでは同じ投稿が繰り返され、小顔矯正専門サロンBELLENの施術実績として2021年の画像が何度も使われていました。実際の施術実績をどこまで示しているのか、講座やサロンを選ぶ人に誤解を与えないのかという点が問われています。高額なローン契約を優先するあまり、施術やその記録が十分に積み重なっていなかったのではないかという疑問もあります。
また、倒産に至ったkogaoと兼國治郎(兼国慈陵)氏の事業手法を下寺氏が引き継いだのではないかという情報、「美容整骨」「コガオ神」と「美骨小顔」という名称や打ち出し方の近さも、関係を確かめたい理由です。小顔神HIRO・和田浩幸氏と兼國氏に関する問題も、美容業界で働く人と学ぶ人の双方に関わります。
下寺氏側は、SNSの内容が虚偽であること、施術実績が少ないこと、兼國氏との関係などの指摘を否定しています。そこで私たちは、広告表示と実際の施術実績、関係者同士の取引や役割分担について、それぞれの疑問に対応した説明を求めます。
未受講分の返金と、19万円の支払い
下寺氏側の都合でコースを最後まで受けられず、一部返金も拒まれたこと、事実と異なる説明があったこと、裁判で19万円の支払いが命じられ、判決が確定しても支払われなかったことについても訴えがあります。店舗の所在地が変わり、バーチャルオフィスへ移転したことで、相手の所在が分かりにくくなったという問題も挙げられています。
下寺氏側は、これらの指摘に加え、兼國氏と連携して受講生から搾取する仕組みを作ったことも否定しています。私たちが求めるのは、受講や返金の履歴、裁判の判断と支払いの経過、移転時の案内など、訴えの一つひとつに対応する回答です。
「名誉を傷つける」という主張に、私たちが求めること
廣瀬弁護士の4通の請求は、下寺氏と法人の社会的評価を下げ、業務を妨げる内容であり、刑法230条・233条、民法709条・723条などに関わる責任が生じ得るというものでした。「川崎美和」は下寺氏のビジネスネームで、氏名や法人名から本人を対象にしていると分かること、単なる意見ではなく具体的な事実を示して非難していることも理由に挙げています。
さらに、下寺氏は宗教団体の指導者や著名企業の経営者のような公人ではなく私人であり、発信に公共性や公益目的はなく、悪意ある表現で名誉を傷つけている、というのが代理人側の立場です。
私たちは、誰かの私生活を暴きたいわけではありません。一般に募集される有料のスクールや施術について、契約する人に何が説明され、問題が起きたときにどのように対応されたのかを問うています。同じような負担をこれから別の人が抱えないためにも、消費者と働く人に関わる情報を共有する必要があります。
一般社団法人の代表として、対価を受け取って広くスクールや施術を提供する活動は、契約する消費者と、そこで学び働く人の生活に関わります。下寺氏が私人であるという説明だけで、私たちが受講時の問題を伝える必要まで否定しないでください。労働者として互いに声を届け、団結し、団体行動によって必要な対応を求めることも、私たちの権利です。
公共性や公益目的、重要な部分の真実性、あるいは真実と信じた相当な理由について、どの点に反論するのかを具体的に示してください。私たちが求めているのは、受講や契約をめぐる事実への回答です。その事実を踏まえて意見を述べ、人身攻撃に至らない形で必要な対応を求めます。10月16日の照会では、首都圏青年ユニオン連合会もこれらの点を挙げ、受講生からの通報、連絡の記録、広告やSNSを確認しており、公にしていない同種の通報も複数あると説明しました。
「従業員の独断」で終わらせず、調査と監督の中身を示してほしい
虚偽記載を促した従業員がいたというのであれば、少なくともその行為は起きたということです。私たちは、担当者が独断で行ったとの説明だけで、契約を受け付けた側の責任を終わりにしないよう求めます。民法715条の使用者責任をどう考えているのか、従業員を選び監督するうえでどのような注意を払っていたのか、調査と管理の記録を示してください。10月16日の照会でも、選任・監督に相当の注意を尽くしたことは下寺氏側が示すべきだという見解が伝えられています。
刑法233条を理由に信用毀損を主張するのであれば、何を「虚偽の風説」とし、どの行為を「偽計」としているのかを具体的に示してください。条文と責任の可能性を並べるだけでは、受講時に何が起きたのかという私たちの疑問への答えにはなりません。
受講生は、担当者の社内での立場や監督の仕組みを自由に調べられるわけではありません。独断だったというのであれば、そのように判断した調査の内容と、同じことが起きない管理体制を具体的に説明してほしいのです。
廣瀬弁護士に示してほしい六つの資料
私たちは、被害の訴えと反論を具体的な記録で確かめるため、次の六項目を示すよう求めます。これらは10月16日の首都圏青年ユニオン連合会の照会でも提示が求められた内容です。
- 削除請求を含め、代理人としてどの範囲の委任を受けているかが分かる資料。
- 従業員の独断と判断した内部調査報告、処分の記録、再発防止策、虚偽申告を禁止する社内通知などの記録。
- 事実と違うとする具体的な箇所と、それぞれを裏づける明確な記録。
- 信用や業務に損害が生じたという主張について、キャンセル件数や売上の推移など、損害と発信の関係を示す資料。
- 事実関係と見解を説明する反論文。相当な範囲で反論を併せて示すためのもの。
- 弁護士資格を確認する資料。送られた文面に組合員から疑問が寄せられたことを理由に、同連合会が確認を求めたもの。
10月16日の照会では、メール受領後7日以内に書面またはメールで回答すること、具体的な資料が示されなければ請求は撤回されたものと受け止め掲載を維持することが伝えられました。私たちは、問題を否定するのであれば、その根拠を記録として示すよう改めて求めます。
仮処分や差止めを求めるのであれば、名誉と表現の自由を調整するための厳格な要件をどう満たし、真実性や真実と信じた理由にどのような具体的な反証があるのかを示してください。私たちは、確かな資料によって誤りが分かれば、訂正や追記、相当な範囲で反論を伝える必要があると考えています。同時に、具体的な説明がないまま声を消すよう求められることには納得できません。
私たちが求めているのは、受講生への具体的な対応です
事実に誤りがあるなら、どこが、どの記録と食い違っているのかを示してほしいと考えています。その確認をせずに思い込みを広げることは、私たちの目的ではありません。同時に、虚偽記載を促したことはあったという説明を、受講生への対応につなげずに終えることも受け入れられません。
誰が対象になり、本人へ何が伝えられ、ローン契約や解約、未受講分の返金にどのような対応がなされたのか。下寺美和氏と代理人の廣瀬太亮弁護士には、これらの問いに具体的に答えてほしいと考えています。訴えを消すことだけを先に求めるのではなく、訴えが生まれた理由に向き合ってください。